下芥見〜則松・その2
長良川展望のみち
■標高:360m
■歩行時間:5時間40分
■登山日:2015年2月14日




 百々ヶ峰の山域は、ながら川ふれあいの森の中に取り込まれている。充実したハイキングコースは、その産物らしい。継鹿尾山以来の山道。だが、整備された里山といった趣の中を行く。道迷い遭難の憂き目を見ることはまずなさそうな山だが、実は色々なコースが輻輳する山でもある。広く歩き易い道を歩いていたはずなのに、いつの間にやら自然歩道を外していたらしく、ほぼ坂を下りきったところでそのことに気付いた。だからと言って一度下った坂道を登り返す気にはならない。そのまま先に進む。近隣にはキャンプ施設もあるらしく、そのためか広大な駐車場も備えていて、さらにそこをほぼ埋め尽くすほどの車が停まっていた。

 それを横目に見ながら進むと三田洞弘法に差し掛かる。霊鷺山法華寺と言うお寺で、空海の創建と伝えられているのだそうだ。となると、当然真言宗のお寺と言うことになる。ながら川ふれあいの森も込みで、それなりに人の訪れのある場所なのだろうか、近くには三田洞弘法前と言う名のバス停もある。前回の歩行は、これをあてにして三田洞までにしようかとも思っていたという、いわくつきの場所だ。今回は、まだまだ先を目指す。時に11時半。

 国道256号を横切り、次なる区切りとなる椿洞地区を目指す。が、長良川展望のみちは三田洞で完となる。ここから先はまたしても見せ場のない区間だ。市街地と言うほどではないが、生活道路の上を行く。救いは古いもの・新しいもの取り混ぜて指導標が建っていることだが、愛知県コースのそれほど立派ではないため、ともすれば見落としそうになる。解説板もあるにはあるが、木製のため経年劣化して何が書かれているのかわからないものも珍しくない。コンクリート製で耐用年限が長いことから旧情をとどめているらしい愛知県コースとは、こんなところが違う。

 近傍では畜産センターと言う名前も見られるが、本線からは1匐瓩北にはずれた場所に位置する。サラブレットや木曽馬、牛、羊などの家畜もいる、それなりに大規模な公園なのだそうだ。また、支線である伊自良湖コースに入る分岐点は椿洞の前衛に位置する眉山の手前、月野橋で鳥羽川を渡った直後にある。伊自良湖コースの方は本線より山深いところを通っており、より自然歩道らしいと言えば言えるのだが、歩行距離が長くなる上、コースまでの進入・離脱が困難になるというジレンマを抱えている。諸々の材料を加味し、今回は本線ルートを歩き、畜産センターをパスする方針となった。

 住宅の並ぶ中を淡々と歩いていると、そのうちの一軒に住んでいるらしいヤングミセスが「こんにちは」と挨拶をしてきた。一応、「こんにちは」と返す。山道を歩いていれば、見ず知らずの人から挨拶されるのは珍しくもないシチュエーションだが、市中だと意表を突かれるところはある。不審な男が歩いているのでジャブを当ててきたのか、東海自然歩道沿いの家なのでその旅人らしき連中を見るのが珍しくなく、気軽に挨拶する習慣があるのか。その心中はわからないが、できるだけ他人との接触を避けようとする都市生活者の方がどうかしているのかもしれない。そんな思索にふけるほど、これというものがない道行だ。ちなみに、古い資料だと椿洞地区にもバス停が存在しているような記述が見られるが、現在では近くを走る路線そのものがなさそうだ。この辺りを中断ポイントにするなら、それこそ畜産センターを拠点にしなければならないのかもしれない。

 よろ寿屋という、昔は名前そのままの万屋だったのだろうなと思われる商店前の自販機で一服。幹線道路と交差した東海自然歩道は、住宅地を外れて農山村地区に進んで行く。道端にはよろ寿屋寄進のお地蔵様を祭った祠が建っていたりするが、地元の名士なのだろうか。12時半には、椿洞地区の最奥部から、再び土の山道に進入。じめじめした感じの山道だがさほど長くなく、10分ほどで鞍部に到達。下ると、石谷地区だ。

 山間部に田畑が広がる中、東海自然歩道に設定された道がまっすぐ伸びていく。何しろ足下が人工物なので純粋無垢の自然とは言い難いが、長閑な雰囲気はある。伊自良川の堤防に出て、なおも歩いて行くと村山地区の家並みの中に入った。都会的な住宅街とは言い難いが、人の気配の濃密なこんな場所でもクマの痕跡が見られたのだそうだ。単にクマらしき動物を見たというのではなく、クマ剥ぎの跡が発見されたということで、単なる誤認の類ではないのかもしれない。そんな表示が出た直後、道はちょっとした林間に進んで行ったが、広い平地が抜けた先に広い平地が待ち構えていた。則松地区の外れである。意外に早くたどり着いた。

 歩行時間から推測するに、歩行距離は20卍度だろう。今日の歩行はここまで。岐阜刑務所の高い壁を背にする指導標を、今回の終了地点に設定。則松は、岐阜市の外れに位置しており、町内境がそのまま市境になっているのではないか。隣は本巣市である。が、道は一気に岐阜市脱出とはいかず、しばらく市境付近を辿りながら北上する。次回は、この辺りから再開して、華厳寺もしくは妙法ヶ岳越えまでは挑みたいが、最後は交通アクセスの都合と相談することになるのだろう。
三田洞弘法。境内には立ち寄らず。

何だか普通の郊外住宅地みたいになってきた。

前方の低い峠を越えたあたりがゴールのはず。

峠を越えたら田んぼの中のまっすぐな道。

今日のゴールはここ。刑務所近傍の年季の入った指導標。

 
アクセス JR岐阜駅より岐阜バス「下芥見」下車。
ガイド本 ふれあいウォーク東海自然歩道 東海版 風媒社
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