下芥見〜則松・その1
長良川展望のみち
■標高:360m
■歩行時間:5時間40分
■登山日:2015年2月14日

    東海自然歩道歩行を岐阜市内下芥見で中断したのは2週間前。本来はもう少し先まで歩くつもりだったのだけれど、こうなった最大の敗因は、モチベーションの維持できない退屈な区間だったことにある。そして、ここまで歩いて中断したままだと、先のコースに進む意欲もそがれそうな気がして、早々に中断ポイントを先につなげることにした。幸いなことに、長良川を渡ってから約7劼龍茣屬蓮◆崢肯廟酖庫召里澆繊廚般誕任燭譴董岐阜県としてもそれなりに力を入れて売り出そうとしているらしい。まあ、それを言えば前回歩いた鵜沼宿駅から桐谷坂付近までの道だって「車折神社と不動めぐりのみち」とはされていたわけだが。とまれ今回は、長良川展望のみちの終わりのさらにその先、コースの区切りにしやすい地点として、岐阜市の外れ、則松地区近傍まで歩くことにする。終点付近のランドマークとなるものは、岐阜刑務所。



 午前6時台に名古屋を出て、7時過ぎの岐阜駅に到着。そこからさらに岐阜バスの路線バスに乗り、前回の終了地点となった下芥見バス停で下車。時に8:03。当然、上りバス停と下りバス停の位置は違い、前回ラストとはきれいにつながらないのだけれど、さして面白い場所でもないため、今回はバスの下車地点をそのままスタート地点とした。これが国道156号上。少し岐阜市街側に戻ると歩道橋があり、東海自然歩道はこの歩道橋でもって国道を渡ってくる。これと合流し、右手の住宅街に進入。自然歩道とは名ばかりの生活道路を行くことになったが、抜け道みたいになっているのか、自動車の通行は結構多い。問題なのは、付近の道がわりと入り組んでいることだ。住宅地の辻辻に指導標を立てまくることもできないため、こういう場所はコースをロストする恐れが強まる。そしてやっぱり、今日の私も東海自然歩道を見失ってしまった。やむを得ず、東海自然ワープを使い、何でも良いから県道287号につなぐ。それでも距離感がうまくつかめず、ひとしきりは同じようなところをうろうろしてしまった。

 さて、古くからの東海自然歩道は長良川の川べりを歩いて千鳥橋に続いていたらしいのだが、切り立った断崖の下を歩く道のように思われる。これに崩落の危険があるためか、通行止めの措置が取られていたので、県道を通り、トンネルを使って千鳥橋の西側に回り込んだ。歩道があるので危険はないが、まさか東海自然歩道歩行でトンネルを抜ける日がやって来るとは。

 8:54、千鳥橋で長良川を渡る。橋を渡り切ったところで、自然歩道はまたしても住宅地の方に引っ込んで行った。いや、住宅と言うより、集落とでも呼んだ方が直観的な地区だ。川一本隔てただけで、付近の町並みはその空気感をまったく変えてしまった。ただ幸いなことには、市街化が進んでいない地域であるだけに、指導標はその設置数を増してきた。前方には、これから越えていくことになるのだろう長良川展望の山が見える。ぶどう畑の一隅などに設けられたそれを頼りに、先へと進んで行く。道自体は舗装道なのだが、沿道はますます農山村の表情を見せる。一旦、片側一車線の、将来的には幹線道路として供用が開始されるのだろう道に出たが、ここから左手に分かれて、普通の山道が始まった。

 前日、濃尾地方には白雪が舞っていた。名古屋でも、一時は吹雪のような降りを見せていたものの、積もる雪ではなかったらしく、積雪と言えるほどのものはなかった。これが、一宮、岐阜と進むにつれて、溶け残りの雪が粉をふくように路面を覆う状態になって行ったのだけれど、さすがに山道に入ると雪はほぼそのまま残っている。とは言え、装具類を使うような状態でもない。若干滑りやすい場所もあるが、圧雪のようにどうしようもないわけではない。いくらかは足元に気を付けながら進んで行くと、20分ほどで稜線上に出た。頭上を覆う木はほとんどなく、日が良く当たる場所で、雪は残っていない。

 およそ9時半にたどり着いた、展望台と言うか展望所は、そんな尾根道の途中にあった。長良川を挟んで真正面に舟形山を見、西方に岐阜城のある金華山を見る。解説板では長良川に関しても触れられており、曰く、白山系の大日ヶ岳に源を発する。特別目新しい情報でもなく、まったくそのとおりである。が、この近辺に白山神社が多いのは、命の水を運ぶ長良川が白山の方から来ているせいなのかもしれない。位置から行って、東濃・西濃の千数百メートル級の山なら望めそうな気もするが、あいにく今日はさほど天気が良くない。日差しはあるものの、雲も多いため、そういったものはほとんど見えない。

 展望所から少しの間、だらだらとした尾根道が続くが、やがて道はかなりのペースで下り始めた。前方には展望所近辺と同じような高さの稜線が見えていたため、この下りはあまりありがたくない。ぐんぐん高度を下げ、道は松尾池に至った。もとは、明治政府のお雇い外国人技師であったデレーケが築き、後世に至って岐阜市長松尾何某氏が再整備したという池である。東海自然歩道の本線コースからはわずかに外れているが、周辺は志段見公園として整備され、トイレもある。池のたもとにある合掌民家は、今では主を失ったのか、屋根にはブルーシートがかけられており、その様がうらぶれたムードを漂わせていて物悲しい。松尾池には10時到着。

 松尾池付近が下りの底だ。もう一度登り返し、舗装道路や登山道を行き来すると、20分ほどで白山展望台に到着。展望台とは名ばかりの、切り開きとなった道路沿いにベンチとテーブルが置かれているだけの場所だ。すでに触れたとおり、天気は快晴とはいかない。それでなくても雪雲に包まれるこのシーズンの白山が展望できるとは思えないが、この場所から見える山として挙げられている名前は、乗鞍岳や御嶽山、その他大勢といった雰囲気である。確かに、方角的にも白山を望むには厳しい場所のように思える。この付近にはよく整備された登山道が走っている。東海自然歩道単体ではなく、もっと最近になって作られたハイキングコースのようで、最終的には百々ヶ峰(どどがみね)に至るらしい。東海自然歩道は、百々ヶ峰に対峙する小ピークを踏んで、三田洞の方に下って行く。権現山と言うピークらしいが、百々ヶ峰に比べればはるかにマイナーな存在だ。
思った以上の雪景色。ただ、すぐに溶けそうな積雪量だ。

長良川にかかる千鳥橋。

集落の外れから百々ヶ峰の支尾根に向かう。

これぞ長良川展望のみち。岐阜城のある金華山を望む。

松尾池。侘しさを漂わせる。

 
アクセス JR岐阜駅より岐阜バス「下芥見」下車。
ガイド本 ふれあいウォーク東海自然歩道 東海版 風媒社
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