戦国平城の残影。
安田城
所在地
別名
富山県富山市婦中町安田
:なし
築城者
築城年
:豊臣秀吉
:天正13年(1585)頃


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■戦国平城

 安田城址は、富山市の街外れにある戦国平城の跡です。
 近世以降の平城ならともかく、中世平城の遺構は、江戸時代以後に農地に転用されたり、近年に入って宅地開発が進められたりして、壊滅状態になっていることが珍しくありません。それでも旧城の城域を比定しようとすると、かなりの手間がかかることになります。最近読んだものの本では、明治時代の地籍図を参考資料にして、一筆の土地の形状・用途と古絵図から城の縄張りを推測している物がありましたが、当然この方法では、考古資料による考証ほどの精度は期待できません。
 そういう状況の中、安田城跡が存在する意義と言うのは、大きなものがあるでしょう。安田城の場合、文献資料が乏しいため、いつ頃、誰によって築かれたものかと言う部分については不明点が多いものの、前田氏による越中支配前夜からその初頭にかけて利用されたものというあたりは、記録が残っています。

■安田城を歩く

 この城の名を高からしめたのは、昭和50年代に行われた発掘調査であり、その結果、古い史料の内容と合致する遺構が発見されたため、その価値を認められ、国の史跡に指定されました。
 現在の安田城跡は、戦国期の平城としてはかなり良く整備されていて、面白い城と言えるでしょう。もちろん復元された物とはなりますが、水堀によって仕切られた曲輪とそれをつなぐ土橋、本丸を囲う土塁など、規模は大きくないものの、こういう姿を見せてくれた平城跡は、安田城が初めてだったような気がします。
 惜しむらくは、自分で歩いて回ってこそ感動もあるのですが、城地に高低差がほとんどないため、致命的に写真映えしないことでしょうか。この城跡の本当の面白さを写真で伝えるには、低空からでもかまわないので、空撮する必要があると思われます。もちろん一般人にそこまではできないので、多少なりとも高度感を出そうとすると、城の東側を流れる井田川の堤防上からか、安田城跡資料館から俯瞰の写真を撮ることになるのでしょう。それでもパンチには欠けるでしょうが。

(2013年03月09日 初掲)

















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